受給した助成金に税金はかかる?正しい会計処理の方法 - 社会保険労務士法人ワンステップ/総勢10名超・創業20年超の老舗社労士事務所

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受給した助成金に税金はかかる?正しい会計処理の方法

2025.10.29 コラム

いつもご覧いただきありがとうございます。

社会保険労務士法人ワンステップです。

当法人では、労務管理や助成金申請を通じて数多くの企業のサポートを行っております。
その中でも、「助成金を受け取ったけれど税金の扱いが分からない」「会計処理はどうすればいいのか」というご相談を多く頂戴します。

本記事では、助成金・補助金に関する税務上の取り扱いと、
正しい会計処理の進め方について、実務担当者の視点から分かりやすく解説します。


1. 助成金・補助金に税金はかかるの?

結論:原則として課税対象です。

  • 法人なら「法人税」、個人事業主なら「所得税」の対象になります。

  • 一部に非課税となる給付(例:一時所得扱い)もありますが、ごく一部です。

  • 消費税は「モノやサービスの取引」ではないため 非課税 です。

👉 「もらって終わり」ではなく、税務処理まで見据えた管理が大切です。


2. 会計処理の基本ポイント

助成金を受け取った際の会計処理の基本は以下の通りです。

  • 勘定科目の設定
    通常は「雑収入」または「特別利益」で処理します。

    借方:預金 ××円
    貸方:雑収入 ××円

    ※支給決定済みで未入金の場合は「未収入金」を使用します。

  • 収益計上の時期
    「申請日」ではなく、「支給決定通知日」が属する会計年度で計上します。

  • 消費税の扱い
    助成金自体は非課税ですが、設備導入などに活用した場合、
    仕入税額控除との整合性に注意が必要です。


3. 税務上の注意点と圧縮記帳の活用

助成金を受け取った後は、税務面にも気を配る必要があります。

  • 課税・非課税の判断
    → 事業目的で支給される助成金は課税対象。
    個人向け給付金は非課税になる場合があります。

  • 税負担が増えるケース
    → 設備を購入して助成金を活用した場合、収益増加と資産計上が重なり、
    一時的に法人税が増えるケースもあります。

  • 圧縮記帳の活用
    → 助成金で取得した資産の帳簿価額から助成金相当額を控除し、
    一時的な税負担を抑える方法です。
    例)設備1,000万円購入、助成金500万円 → 帳簿価額500万円で処理。
    → 税務申告での添付や届出が必要なため、専門家に確認が必要です。

    4. 実務的なチェックリスト

    実務上、「助成金を受給したけどどう会計処理すればいいか分からない」「税務上どうなるか不安」という声が多いため、以下のチェックリストを提示します。

    • □ どの助成金/補助金か?(制度名・目的・支給根拠)

    • □ 自社が法人か個人か?その受給主体は?

    • □ 受給金額・入金予定日・決定通知日を確認

    • □ 支給決定日がどの会計年度に属するか?

    • □ 勘定科目の設定は「雑収入」または「特別利益」になっているか?

    • □ 入金前に未収入金を使った仕訳が必要か?

    • □ 固定資産を取得した場合、圧縮記帳を検討しているか

    • □ 消費税の仕入税額控除に影響がないか?(特に設備購入+助成金活用時)

    • □ 税務申告で「別表」の添付や開示が必要か?

    • □ 帳簿・仕訳を税理士・社労士と共有しているか?

    これらを踏まえて、助成金を戦略的に活用しつつ、帳簿・税務リスクを抑えるための体制を整えることが重要です。

    5. 社会保険労務士法人ワンステップに相談するメリット

    助成金は「申請して受け取る」だけでなく、
    受給後の会計・税務・労務をトータルで整備することが不可欠です。

    • 和歌山トップクラスの助成金支援実績

    • 労務管理・就業規則・給与制度まで一体的に支援

    • 申請から交付後の税務・会計処理相談までワンストップ対応

    👉 詳しくはこちら:社会保険労務士法人ワンステップ公式サイト


    6. まとめ

    • 解決事例・育休取得と助成金助成金・補助金は 原則課税対象

    • 計上時期は「支給決定日」が基準

    • 圧縮記帳を活用すれば税負担を軽減できる

    • 消費税は原則非課税

    • 専門家のサポートで「受給後の安心」を確保する


    ご相談はワンステップへ

    申請はもちろん、その後の労務・会計・税務を一体的に整えたい方は、
    👉 社会保険労務士法人ワンステップ公式サイト へお気軽にご相談ください。

  • あわせて、最新の助成金情報は
    👉 厚生労働省HPでもご確認いただけます。
執筆者情報
社会保険労務士法人ワンステップ 代表社員 社会保険労務士 千田佳昭
保有資格社会保険労務士 行政書士
専門分野助成金申請サポート 人事労務サポート
一言当法人は2005年に創業し、その後2019年に社会保険労務士法人ワンステップへと法人化しました。創業から15年を超えても一貫して「人事労務の手続きサポート・助成金の積極提案」を主軸に取り組んできました。 人事労務のサポートを通じてより良い企業づくりと、それを通じた地域の発展を支援することが当法人の役割です。お客様のため、地域のために何ができるか日々研究し、実践しています。 お困り事があれば、まずはお電話やメール等でお気軽にお問い合わせください。
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