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助成金をもらった後が肝心!慌てないための準備リスト

いつもご覧いただきありがとうございます。
社会保険労務士法人ワンステップです。
突然ですが、こんなお悩みはありませんか?
「助成金はもらえたけど、その後どうすればいいの?」
「実地調査って本当に来るの?」
「書類の準備が不安…」
実は、助成金はもらって終わりではありません。支給後に実地調査が行われることがあり、事前の準備がとても大切です。
今回は、助成金の実地調査に備えるために「何を準備しておくべきか」を、
和歌山の社労士法人ワンステップがわかりやすく解説します!
「助成金支給=終わり」ではありません
助成金の支給決定を受け、振込が完了するとホッと一安心…と思いがちですが、実はその後に実地調査が行われるケースが少なくありません。
これは、厚生労働省や労働局、労働基準監督署等が、申請内容と実態が一致しているかを確認するために事業所を訪問する制度的な調査です。
特に近年では、制度の適正運用や不正受給防止の観点から調査件数も増加傾向にあり、「無作為抽出」で選ばれる場合も多いため、すべての受給者が対象になる可能性があると考えておくべきです。
助成金の種類によって異なる実地調査の内容
実地調査で確認される内容は、申請した助成金の種類によって異なります。以下に代表的なケースを示します。
【人材開発支援助成金・キャリアアップ助成金】
- 研修や正社員転換が本当に実施されたかを確認されます。
- 研修の内容や時間、対象者が計画届の内容と一致しているかがポイントです。
チェックされる書類例:
- 研修カリキュラム、出席記録、講師契約書
- 雇用契約書、労働条件通知書
【業務改善助成金】
- 最低賃金の引上げが実施済みかつ証拠があるかが確認されます。
- また、申請した設備が実際に導入され、稼働しているかの証明も必要です。
チェックされる書類例:
- 賃金台帳、給与明細
- 設備の見積書・納品書・写真記録など
不正受給と判断された場合のペナルティは?
実地調査で不正が発覚した場合には、次のような重い処分が科されます。
-
- 助成金の全額返還
- *加算金(不正額の最大20%)*の徴収
- *延滞金(年3%)*の追加請求
- 最長5年間の雇用関係助成金の申請停止
- 事業主名の公表(悪質な場合)
- 刑事告発(詐欺罪等)
(引用元 厚労省 雇用調整助成金等の不正受給への対応を強化します)
実地調査に備えておくべき書類リスト
ただし、不正を行っていなければ決して怖いものではありません。
調査では、「申請書類」と「実態資料」の突き合わせが行われます。以下のような書類を事前に整理・保存しておき、調査がスムーズに運ぶように準備しておくとよいでしょう。
書類名 |
確認される内容 |
出勤簿・タイムカード |
実際の勤務状況の証明 |
賃金台帳 |
時給・月給の正確性(最低賃金改定等) |
雇用契約書・労働条件通知書 |
労働条件の明確化・契約履行の証明 |
給与明細・振込記録 |
実際の賃金支払履歴 |
就業規則・賃金規程 |
制度運用の根拠文書 |
研修実施記録 |
受講者名簿、日程、講師との契約等 |
設備導入資料 |
見積書・請求書・納品書・写真など |
申請時に提出した計画書・届出控え |
交付決定との整合確認用 |
書類の保存期間は原則5年間です。紙でもデジタルでも構いませんが、すぐに提示できるよう整理しておくことをオススメします。
調査に備え、信頼と次の申請に繋げる。
助成金を「適切に使っている」ことを証明する準備は、万が一の調査に備えるだけでなく、将来の申請時にも大きな信頼を生みます。
「慌てないための準備」が、助成金受給後に行う意味のある行動の第一歩です。
実地調査に関するご不安など、社会保険労務士法人ワンステップが解決いたします!
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