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和歌山県の「事業承継・引継ぎ補助金」とセットで使える助成金とは?

いつもご覧いただきありがとうございます。
社会保険労務士法人ワンステップです。
突然ですが、こんなお悩みはありませんか?
「事業承継やM&Aの補助金は使えるけど、人材育成や働き方改革までは手が回らない…」
「設備投資は進めたいけど、従業員のスキルアップも同時に支援できる制度はないの?」
「補助金と助成金って併用できるの?」
実は、和歌山県の「事業承継・M&A補助金」と、厚生労働省の「助成金」を上手に組み合わせることで、設備投資(ハード面)と人材・働き方改革(ソフト面)の両方を支援することが可能です。
今回は、事業承継やM&Aを契機に「補助金+助成金」のダブル活用で企業の成長を後押しする具体例を、社会保険労務士法人ワンステップがわかりやすくご紹介します!
M&A補助金とは
中小企業の経営資源を円滑に次世代へと引き継ぐため、和歌山県では「事業承継・M&A補助金」が用意されています。この補助金は、親族内承継・第三者承継・M&Aなどの事業承継を契機に、経営革新や設備投資、販路拡大といった前向きな取組みに対し費用の一部を支援する制度です。
補助金の上限額は最大800万円(補助率2/3)で、事業類型により以下のように分かれます:
類型 |
対象となるケース |
補助内容 |
補助上限額 |
創業支援型 |
他人の事業を引き継いで新規創業 |
設備投資、内装費、広告費など |
最大800万円 |
経営者交代型 |
親族・従業員等による承継 |
経営革新、設備導入、販路開拓 |
最大600万円 |
M&A型 |
第三者がM&Aにより事業引き継ぎ |
M&A関連費用、機器導入など |
最大800万円 |
この補助金により設備や販促面の支援を受けられますが、人材育成・働き方改革・賃金改善など「人」に関する取組みについては、厚生労働省の助成金制度と併用することで、さらに広範な支援が可能になります。
今回は、事業承継補助金とセットで活用できる助成金を、具体的な組み合わせ例とともにご紹介します。
創業支援型 × 人材育成支援コース(人材育成)
▼ ケース例
老舗飲食店を引き継ぎ、若手経営者が新ブランドとして再スタート。引き継いだ従業員に対して、接客研修やIT・SNS活用研修を実施。
▼ 補助金で支援できる内容
• 店舗改修費、設備購入費(例:厨房機器や看板など)
▼ 併用できる助成金
• 人材開発支援助成金「人材育成支援コース」
– 外部講師などによる研修費用:助成率45~70%程度(内容・契約形態等により異なる)
– 賃金助成(自社訓練・OFF‑JT実施時):通常時は中小企業で800円/時、賃上げ要件を満たせば1,000円/時まで引き上げあり
– OJT併用型の場合:1名あたり最大10万円程度の助成あり(認定訓練や年齢・契約形態等により変動)
▼ 数値例(1名あたり)
(想定:中小企業、研修60時間、賃上げ要件達成後)
• 研修経費助成:60時間 × 2,000円 × 45~70% = 約54,000~84,000円
• 賃金助成:60時間 × 1,000円=60,000円
• OJT併用助成:約100,000円
• 合計:約214,000~244,000円/名(条件次第で増減)
経営者交代型 × 働き方改革推進支援助成金(制度整備)
▼ ケース例
親から印刷会社を承継。後継者が「勤務間インターバル制度」や「年休取得促進制度」を導入。
▼ 補助金で支援できる内容
- 新規設備導入(デジタル印刷機など)や販路拡大費用
▼ 併用できる助成金
- 働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮コース)
- 制度導入に要した費用の4/5を助成(30名以下の中小企業)
- 賃上げ実施時は1人あたり最大12万円の加算あり
▼ 数値例
- 制度導入費用100万円 × 4/5=80万円
- 賃上げ加算(3名分):3名 × 12万円=36万円
- 合計:116万円の助成が可能
M&A型 × 業務改善助成金(賃上げ・生産性向上)
▼ ケース例
M&Aにより取得した食品加工会社で、全従業員の時給を30円引き上げ。新たに業務効率化のための設備も導入。
▼ 補助金で支援できる内容
- M&A関連専門家報酬、機械設備購入費
▼ 併用できる助成金
- 業務改善助成金
- 賃上げに伴う設備投資費の80%を助成(最低賃金1,000円未満の地域)
- 上限額:600万円(従業員数に応じて)
▼ 数値例
- 設備費300万円 × 80%=240万円助成
- 賃金引上げに伴う支援加算もあり
-
3.M&A型 × 業務改善助成金(賃上げ・生産性向上)
▼ ケース例
M&Aにより取得した食品加工会社で、全従業員の時給を30円引き上げ。新たに業務効率化のための設備も導入。
▼ 補助金で支援できる内容
- M&A関連専門家報酬、機械設備購入費
▼ 併用できる助成金
- 業務改善助成金
- 賃上げに伴う設備投資費の80%を助成(最低賃金1,000円未満の地域)
- 上限額:600万円(従業員数に応じて)
▼ 数値例
- 設備費300万円 × 80%=240万円助成
- 賃金引上げに伴う支援加算もあり
-
まとめ:補助金+助成金で「人」と「物」の両面を支援
和歌山県の「事業承継・引継ぎ補助金」は、設備・販路・専門家活用などハード面の支援に非常に有効です。
一方で、助成金は人材育成・制度整備・賃上げ・働き方改革といったソフト面を支える制度です。
つまり、補助金と助成金を組み合わせて申請することで、「人」と「物」の両面から事業承継後の経営革新を強力にバックアップすることが可能です。
申請の際には、対象経費の重複を避ける必要がありますが、目的と費用を明確に分けておけば併用は十分に可能です。
承継後の新しいチャレンジを後押しするためにも、ぜひ補助金・助成金の両輪を活用してください。
ご相談や制度の活用計画が必要な場合は、社会保険労務士法人ワンステップまでお気軽にお問い合わせください。
事業承継やM&Aは、単なる経営者交代にとどまらず、企業を次の成長ステージへ導くチャンスです。
補助金と助成金を上手に組み合わせることで、「設備投資」と「人材・働き方改革」の両面から強力な支援を受けることができます。助成金の選び方や申請手続きでお悩みの方は、ぜひ社会保険労務士法人ワンステップまでお気軽にご相談ください!
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