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インボイス対応の会計ソフト導入に!IT導入補助金と助成金の賢い併用術

いつもご覧いただきありがとうございます。
社会保険労務士法人ワンステップです。
突然ですが、こんなお悩みはありませんか?
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「インボイス制度への対応、何から始めればいいのかわからない…」
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「会計ソフトを入れ替えたいけど、費用が心配…」
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「補助金や助成金を使いたいけど、制度が多すぎて選べない…」
最近では、インボイス制度開始をきっかけに、このようなご相談が急増しています。
そこで今回は、会計ソフトの導入やスタッフ研修に使える『IT導入補助金』と『厚労省の助成金』の賢い併用術について、
和歌山の社労士法人ワンステップがわかりやすく解説します!
2023年10月から始まったインボイス制度、準備は万全ですか?
インボイス制度の本格運用に伴い、適格請求書(インボイス)への対応が求められる中小企業・小規模事業者にとって、会計ソフトの入れ替えや業務のデジタル化は避けて通れません。
しかしながら、会計ソフトの導入には費用がかかり、加えて「使い方の研修」や「スタッフの再教育」も必要となります。
そこで活用したいのが、
- IT導入補助金(デジタル化基盤導入類型/インボイス枠)
- 厚労省の助成金(人材開発支援助成金など)
この2つを賢く併用することで、自己負担を最小限に抑えてスムーズな制度対応が可能となります。
比較項目 |
IT導入補助金 |
助成金(例:人材開発支援助成金) |
運営省庁 |
経済産業省(中小企業庁) |
厚生労働省 |
主な目的 |
ソフト・ITツールの導入支援 |
社員教育・能力開発の支援 |
対象経費 |
ソフト購入、導入支援、PC等 |
研修費、講師費用、賃金助成 |
補助率 |
最大4/5(条件により) |
経費の75%+賃金助成(要件による) |
事前申請 |
必須(交付決定前に契約不可) |
原則必要(訓練計画の提出) |
モデルケース:併用で導入費を約2割まで削減!
◆ 事業者プロフィール(例)
- 従業員数:7名(サービス業)
- 所在地:和歌山県
- インボイス対応のため、弥生会計(クラウド版)を導入予定
- 社内に会計知識が薄いスタッフが多く、使い方研修が必須
◆ 補助対象と費用の内訳
項目 |
費用 |
補助制度 |
補助率 |
補助額 |
自己負担 |
会計ソフト本体+初期設定 |
¥250,000 |
IT導入補助金 |
4/5 |
¥200,000 |
¥50,000 |
会計ソフト使い方研修(外部講師) |
¥100,000 |
人材開発支援助成金 |
75% |
¥75,000 |
¥25,000 |
研修中のスタッフ人件費(賃金助成) |
¥21,600 |
同上 |
100% |
¥21,600 |
¥0 |
合計 |
¥371,600 |
— |
— |
¥296,600 |
¥75,000 |
※自治体によって独自の中小企業支援策(IT導入や業務改善支援)を行っている場合があります。県の商工会議所・商工労働政策課などの支援情報も随時チェックするのがおすすめです。
図で見る助成対象の区分(補助金・助成金の違い)
IT導入補助金では、会計ソフト本体やクラウド利用料、初期設定費用などが対象になります。また、PCやタブレットなどのハードウェアも、上限10万円まで補助対象(補助率1/2)となります。
一方、厚労省の助成金(例:業務改善助成金、人材開発支援助成金)では、会計ソフト自体は対象外ですが、ソフトの使い方研修や、機器導入に伴う教育費用、人件費などが対象になります。
(厚労省 令和7年度業務改善助成金のご案内)
(中小企業庁 IT導入補助金2025の概要)
併用するための3つのポイント
- 経費を明確に分ける
補助金と助成金は「同じ費用を重複して申請してはいけない」というルールがあります。
例:
- ソフト本体費用 → IT導入補助金
- 使い方研修費用 → 助成金(別目的)
- それぞれの制度で事前申請が必要
- IT導入補助金:交付決定前に契約・支払いNG
- 人材開発支援助成金:訓練実施前に「訓練計画届」提出必須
- 実績報告では経費の根拠を明記
- 領収書や請求書、研修記録、賃金台帳を整理しておくことが必要です。
IT導入補助金の対象ソフト例(2025年版)
- 弥生会計(弥生株式会社)
- マネーフォワード クラウド会計(MF)
- freee会計(freee株式会社)
- 登録ITツール一覧:
IT導入補助金公式サイト ツール検索
研修で活用できる助成金の種類
助成金名 |
内容 |
人材開発支援助成金(一般訓練コース) |
ソフトの使い方など、業務に直結する外部講習が対象。賃金助成あり。 |
キャリアアップ助成金(正社員転換+教育) |
非正規社員を正社員化し、併せて研修を行うと支給対象に。 |
自治体独自の研修助成 |
地方自治体によっては、IT研修を支援する独自制度もあり。 |
まとめ:導入費を抑えてデジタル対応を一気に推進!
- 会計ソフトの導入費用はIT導入補助金でカバー
- スタッフ教育・研修は厚労省の助成金を活用
- 経費を明確に分ければ、合計で80%以上の経費削減も可能!
インボイス制度への対応を「義務」ではなく「チャンス」に変えるために、補助制度を最大限に活用してみてください。
「どの制度を活用すればよいかわからない」「計画や手続きに不安がある」など、お困りの方はお気軽に社会保険労務士法人ワンステップまでご相談ください。
制度の選定から申請・実施・報告まで、丁寧にサポートいたします!