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社会保険労務士法人ワンステップです。
「就業規則を変えたいけど、従業員にとって不利になる内容でも変更できる?」
「同意が取れないときはどうする?」
このテーマは、和歌山の中小企業様から特にご相談が多い分野です。
結論から言うと、就業規則の不利益変更は“絶対にダメ”ではありませんが、手順を誤るとトラブルに直結します。
本記事では、
・不利益変更が問題になりやすい理由
・従業員の同意を得るための正しい進め方
・実務で失敗しないポイント
をわかりやすく整理します。
まずは制度の公式な説明もご確認ください👇
厚生労働省:「就業規則の変更手順と留意点」
https://www.startup-roudou.mhlw.go.jp/qa/zigyonushi/syuugyoukisoku/q7.html
1.そもそも「不利益変更」とは?
不利益変更とは、従業員にとって
賃金や労働条件が悪くなる方向の変更を指します。
例としては、
・基本給や手当の引下げ
・退職金制度の縮小
・賞与支給基準の厳格化
・休日数の減少
・労働時間やシフトの不利な変更
などが典型です。
👉「会社のルールだから変えればOK」と思われがちですが、ここが落とし穴です。
2.不利益変更は「同意があればOK」なのか?
実務では、まず押さえるべき考え方があります。
・個別の労働条件(賃金など)は、基本的に本人の同意が必要
・就業規則の変更だけで一方的に不利にするのはリスクが高い
つまり、会社側が安全に進めるなら、
従業員の同意を得て進めるのが最優先です。
ただし、全員の同意が取れない場合もあります。
その場合は「合理性」が強く問われるため、準備が重要になります。
3.同意を得るための正しい手順(実務フロー)
不利益変更は「内容」よりも、実は 進め方が9割 です。
① 変更理由を整理する(説明できる形にする)
まずは会社側で、なぜ変更が必要なのかを明確にします。
・経営状況の悪化
・人件費バランスの見直し
・制度が現状に合っていない
・同一労働同一賃金への対応
・評価制度の導入に伴う変更
📌 ここが曖昧だと、従業員は納得しません。
② 影響範囲を具体的に見える化する
従業員が不安になるのは、
「結局いくら下がるの?」「自分はどうなるの?」が分からないからです。
・誰が対象か
・いつから変わるのか
・どの項目が変わるのか
・金額や条件がどう変化するのか
を、資料で明確にします。
③ 代替策・緩和措置をセットで提示する
不利益変更を通すには、
「会社の都合」だけではなく 従業員側の納得材料 が必要です。
例:
・段階的に変更する(急激に下げない)
・経過措置を設ける
・一部手当で補填する
・評価制度を導入し上がる道も作る
👉「下げる」だけでなく「納得できる設計」が重要です。
④ 説明→意見聴取→同意取得の順で進める
いきなり同意書を出すと、反発が強くなります。
・説明会を行う
・個別面談で質問を受ける
・意見を聞き、必要なら修正する
・同意書を回収する
この順番で進めると、トラブルを減らせます。
⑤ 同意書は「書面」で残す
口頭の同意は後で争いになりやすいです。
・変更内容
・適用開始日
・同意したこと
が分かる形で、書面を残します。
4.よくあるNG対応(トラブルになりやすい)
不利益変更で失敗しやすい例はこちらです。
・説明をせず、就業規則だけ差し替える
・同意書だけ配って「サインして」で終わる
・反対者を放置して強行する
・賃金カットの根拠が曖昧
・「会社が決めたから」で押し切る
こうした対応は、後から
「同意していない」「一方的だ」
と争いになりやすくなります。
5.和歌山の中小企業がやるべき現実的な進め方
不利益変更を安全に進めるためには、次がポイントです。
・まずは同意取得を目指す
・説明資料を作り、理解と納得を得る
・経過措置や代替案を準備する
・同意書は必ず書面で残す
・就業規則の改定だけでなく、運用まで整える
「就業規則を変えたから終わり」ではなく、
従業員への伝え方までが制度設計です。
6.ワンステップに相談するメリット
**社会保険労務士法人ワンステップ(和歌山県和歌山市)**では、
不利益変更を含む就業規則改定について、
・変更のリスク整理
・従業員説明用の資料作成
・同意書の文案作成
・就業規則の改定と労基署届出
まで、一貫して支援しています。
社会保険労務士法人ワンステップ公式サイト
https://www.onestep-sr.jp/
7.まとめ
就業規則の不利益変更は可能ですが、
手順を間違えるとトラブルになりやすい分野です。
・変更理由を整理する
・影響を見える化する
・緩和措置も用意する
・説明→意見聴取→同意取得
・同意は書面で残す
これが、会社を守りながら進めるための基本です。
「この変更は不利益になる?」
「同意が取れそうにない」
という場合は、実行前に専門家へ相談することが最も安全です。







